「入れ歯」「ブリッジ」の悩みが尽きない

「まだ健康な歯」を守るために考えるべきこと

まず、最初にお伝えしたいことがあります。
それは、入れ歯やブリッジ治療を否定するわけではないということです。

しかし、「お口に合わない／問題を内包している」入れ歯やブリッジは、他の健康な歯にダメージを与え、最終的には、徐々に健康な歯を蝕み、身体の健康にも悪影響を与えていきます。

例えば、

• 入れ歯やブリッジを支えている歯が早期に抜歯になる
• 治療を繰り返すと最終的には支える歯がなくなり総入れ歯になる
• しっかり物を噛めないため食事が偏り、不健康な食生活になる
• 噛み合わせに問題があり、対合歯にダメージを与える

などなど……。

では、「よい入れ歯、よいブリッジを作ればいいのか？」という疑問が出ると思いますが、簡単にそうとは言い切れません。

なぜなら、「まだ健康な歯を守る」という事だけを考えた際、正直、入れ歯やブリッジは適切な選択ではなくなるためです。

入れ歯もブリッジも「他の健康な歯を支え」として初めて成り立つ治療法です。もっと言ってしまうと、他の健康な歯を「犠牲にして」成り立つ治療法です。支えとなった歯は、常に強い力が加わるため、最終的には「抜歯」になるためです。

抜歯になったら、次の歯を犠牲にして同じことを繰り返し、最終的には犠牲にする歯もなくなり、総入れ歯になります。

しかし唯一、他の健康な歯を支えとしない治療が「インプラント」です。

インプラント治療は、顎の骨に埋め込み、それを支えとするため、他の健康な歯に一切ダメージを与えません。

つまり、「他の健康な歯を守りたい」ということが第一優先の場合は、選択肢はインプラントになるということです。

簡単に「ブリッジ／入れ歯／インプラント」の比較をします。

	ブリッジ	入れ歯	インプラント
健康な歯へのダメージ	ある	ある	ない
噛む力（天然歯比較）	60％	30％	90％以上
耐久性	△	×	〇
見た目の美しさ	〇or△	×	〇

また、それぞれの治療の「残存率」、つまり、どのくらい経つと何らかの問題が生じて作り直さなければならない確率というものがあります。

【ブリッジ】8年経過後の残存率50％程度
【入れ歯】4年経過後の残存率50％程度
【インプラント】10年経過後の残存率90％以上

このように、どの治療法を選択するかによって、数年後のお口の状態が変わります。

当院が行うインプラント治療に興味がある方は「インプラント」をご参照ください。

「次の治療法」を何にするかで迷われている方へ

私たちの仕事は「患者さんの歯を守ること」です。
治療法によっては、入れ歯やブリッジのように、最終的には他の健康な歯を害する治療もありますので、とても悩ましいところです。

しかし、当院では何かの治療を無理に押し付けることはしていません。
各治療法のリスクや治療期間、費用を包み隠さずお伝えしたうえで、最終的には患者さんに判断していただきます。

患者さんがどのような判断をしたとしても、最善を尽くします。

セカンドオピニオンにも対応していますので、まずはご相談ください。